宅建の「登録実務講習」はどんな内容?難易度は?

10.その他
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宅地建物取引士として業務に従事するには、試験の合格だけでは、まだ業務を行う事が出来ません。

業務を行う場合は、合格後に試験を受けた都道府県の知事に資格登録簿を作成してもらう必要があり、その後、宅建士証の発行が必要になります。そこで初めて、宅建士としての業務を行う事が出来ます。

この資格登録の条件として、2年間の実務経験が必要になりますが、実務経験が無い場合は、国土交通大臣が指定する「登録実務講習」を受ければ、2年間の実務経験がある者と同等として扱われ、資格登録をすることが出来るようになります。

登録実務講習はどんな内容なのか、難易度はどのくらいなのか、実際に講習を受けてきましたのでご紹介します。

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試験合格から業務従事するまでの流れ

前述でも少し述べましたが、試験合格から業務従事するまで、以下のような流れとなります。

「宅建取引士試験」は、一度合格したら一生有効となります。また、「宅建取引士資格登録」についても、登録したら一生有効となりますが、手続きには手間と費用がかかります。時間とお金に余裕があれば登録しておくのもアリかと思いますが。
「宅建取引士証交付」の有効期限は5年であり、宅建士として従事する場合は必須の手続きとなります。

登録実務講習では、宅建で勉強した知識が結構出てくるので、取り入れた知識がなくなってしまう前に、早めに受けるのが良いと思います。

実務経験が無くとも登録実務講習によって実務経験2年と同等とみなされる事は、就職活動にことごとく失敗し、実務経験を積めなかった私のような人にとっては大変助かる制度です。このような救済処置を使わない手は無いですね。

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講習の申し込みから講習当日まで

登録実務講習はどの教育機関も、約1ヶ月の通信講座の後、1~2日の講習(スクーリング)を行う流れとなります。

申し込みを行うと、数日後にテキストが送られて来ます。教育機関によってはDVDも教材に含まれていたりします。

テキストの中身は、実際に宅建業で使用されている書類等が載っており、お客様情報や物件情報を、演習として書き込むようになっています。

1ヶ月の自宅学習では、テキストの内容を熟読し、自宅学習問題を解きます。
書類への書き込み演習は講習の時に行われるので、テキストは送られて来るものの、自宅での書き込みは行いませんでした。ただ、参考のために目を通しておくと良いと思います。

ちなみに自宅学習問題なのですが、テキストとは別にメールで送られて来ました。問題の形式は、全60問の○×問題となっています。教育機関によっては自宅学習の結果の送付を求められる所もあるようです。
修了試験は80%以上で合格になるので、自宅学習問題でも80%以上(48問以上)の正解率を目指しましょう。

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実際の講習の内容

講習(スクーリング)は、どこの教育機関も1~2日間で講習を実施しています。私が参加した講習の時間割は以下の通りです。これはあくまで一例ですが。

1日目2日目
8:50~9:00入場可能、出席確認 8:50~9:00入場可能、出席確認 
9:00~10:30講義9:00~10:30講義
10:30~10:40休憩(10分)10:30~10:40休憩(10分)
10:40~11:40講義10:40~11:40講義
11:40~12:10昼休憩(30分)11:40~12:10昼休憩(30分)
12:10~13:10講義12:10~13:10講義
13:10~13:15休憩(5分)13:10~13:15休憩(5分)
13:15~14:15講義13:15~14:15講義
14:15~14:20休憩(5分)14:15~14:20休憩(5分)
14:20~15:20講義14:20~15:20講義
15:20~15:30休憩(10分)15:20~15:30休憩(10分)
15:30~16:30講義15:30~16:30修了試験

延べ12時間の講義と、1時間の修了試験がスケジューリングされています。
上記時間割は2日間のコースですが、1日コースは12時間の講義を1日で終わらすため、朝早くから夜遅くまで講習会場に缶詰です。体力的に厳しそうですね。。

講習会場は、このコロナ禍の世の中なので、長机に一人ずつソーシャルディスタンスを取りながら座る感じでした。30人程入る部屋ではありましたが、私が受けた時は15人。長机が15個なので、ソーシャルディスタンスを取るには15人が定員だったのだろうと思います。
このご時世なので、おそらくどこもコロナ対策は取られていると思います。

講習時間の7~8割は講師からの説明でしたが、宅建業者にはどのようなお客さんが訪れてきたのかなど、興味深い話もあったため、案外飽きずに受けることが出来ました。
途中、睡魔が襲い意識を失いそうになることもありましたが。。

テキストを使った説明で「ここをチェックして下さい」と言われた所はマーカーで線を引き、付箋を貼っていく。これが、講習後の修了試験に生かされる形になります。
また、説明を受けながら、テキストの書類サンプルに、売主・買主の氏名・住所、土地の住所・面積・地目、建物の面積・構造など、必要事項を記入し、書類作成の演習も行いました。

講習時間の2~3割はグループワーク。私の受けた講習では、1組5人のグループとなります。やはりこのご時世、フェイスシールドを付けながらグループワークを行いました。

グループワークの内容は、説明を受けながら書類に記入演習した内容に、認識相違がないか読み合わせを行います。また、部屋を借りたりする際に契約前に宅建士から説明される条文を、ローテーションで読んでいくといった事も行いました。

グループワークはそこまで難しい事をするわけではありませんし、グループワーク中は講師が歩き回っているため、書類記入が曖昧な箇所など聞くことが出来るので、そこまで身構える必要はありません。

講習の最後、修了試験の直前には、これまで説明してきた試験に出るチェックポイントを、総ざらいしてくれます。チェックを逃したとしても、ここで挽回出来ますが、早めのテンポで説明していくので、講義中は居眠りをせずに、しっかり聞いていた方が安全です。

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修了試験の内容・難易度

最後に修了試験ですが、内容としては○×問題が30問、記述式問題が20問で構成されています。
正解率80%以上(○×問題は24問以上、記述式問題は16問以上)で合格となります。

○×問題は、およそ8割は自宅学習問題から出題されますので、自宅学習をしっかり取り組むと容易に解くことが出来ます。
記述式問題は、そんなに長い文章を書くわけではなく、数値や単語を記載する程度です。

試験中はテキストを参照することができ、講義中にマーカーと付箋でチェックした所を参照して、問題を解いていきます。

試験時間は1時間ですが、実際にはそんなにかかりません。早い人だと20分程で終わってしまいます。一般的な合格率は90%以上と言われており、問題はそんなに難しくないので、まともに講習を受けていれば、まず大丈夫でしょう。

試験が終了した人から講師の所へ解答用紙を持って行き、その場で採点してもらいます。合格点数に達していたら、そこで修了証がもらえます。
この登録実務講習修了証があれば、晴れて宅建取引士資格登録が出来るようになります。

登録実務講習は、宅建士試験とは違って難易度は高くなく身構える事もないので、実務経験がない人は、是非とも講習を受けて頂くと良いかと思います。


参考元:

宅建登録実務講習ならTAKKYOへ ベテラン講師による安心の宅建登録実務講習

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