川崎市にある市民の健康促進や交流のために作られた「川崎市民プラザ」は、赤レンガが特徴の外観や、外にいるような開放感ある内観、緑豊かな日本庭園をもつ施設であり、ゆっくりとくつろげる癒やしの場です。
屋内広場、レストラン、ギャラリー、プール、ふるさと劇場、会議室、和室、体育館、トレーニング室、子どもの遊び場など、たくさんの機能が備わった施設であり、ふるさと劇場や屋内広場では、さまざまなイベントが開催されています。
設計は川崎市建築局建築部と神谷・荘司計画設計事務所。神谷・荘司計画設計事務所は、丹下健三都市建築設計事務所に所属していた神谷宏治氏と荘司孝衛氏が設立した事務所です。
今回はそんな川崎市民プラザの建築を紹介します。
赤レンガが特徴の外観
こちらはバス停から見た川崎市民プラザの外観。前面赤レンガの外壁となっており、落ち着いた印象を与えます。また、右側の円柱形のボリュームに目が引かれます。
こちらは市民プラザ通りから西門を入って見える光景です。敷地は高低差があり、階段で上って市民プラザに入っていく形になります。階段の両脇には小便小僧が何体もいます。
こちらは東側にある庭園から見た様子です。ガラス張りとなっているのはプールであり、そこからは自然風景が見えるので、開放感がありそうな感じです。
市民プラザの周囲を巡ると、自然の中に建物が佇んでいる感じであり静けさがあります。
外にいるような開放感ある内観
市民プラザ内部は屋内広場を中心に、周囲に様々な機能をもった部屋が配置されています。
広場はガラス屋根に覆われ、草木が植えられた公園のような大空間です。この場所では様々なイベントが行われています。
ガラス屋根を支える鉄骨の柱は、樹木のように枝分かれしています。
広場のステージにある大扉には、花を背負った亀が描かれています。この大扉の向こうはふるさと劇場になっており、大扉を開けてふるさと劇場のステージと屋内広場を一体化させてイベントが行われることもあります。
屋内広場の脇には、タイルの絵画が飾られていました。
吹抜け回廊にはくつろげるスペースがあります。
緑豊かな日本庭園
市民プラザの西側には約15,000㎡もの日本庭園があります。この庭園には長野県の天狗山産庭石が300tも使われて造園されています。庭園内には小高庵という茶室があります。
こちらは子供の遊び場。ここ意外は生い茂っています。
庭園内は自然が豊富であり高低差もあるので、歩く場所以外は山の中と変わらない風景です。
茶室へ向かう道中に、このような風情あふれる小屋が建っています。
東門を入ってすぐの広場にはパーゴラがあり、座って休めるスペースになっています。
東門近くの広場から見た池です。谷地状の敷地を活かして池を配置しており、映える自然風景になっています。
日本庭園を奥まで行くと、茶室・小高庵の入口が見えてきます。
小高庵は、織田信長の実弟の織田有楽斎が晩年に、隠居場所としていた国宝「如庵」を、現在の建築技術で模した茶室です。茶室へは予約しないと入れませんが、緑の多い静かな場所なので、癒やされそうな茶室であることが分かります。
イベントなどで川崎市民プラザに訪れる機会がありましたら、屋内広場の開放感を感じたり、日本庭園にも足を運んでいただくことをオススメします。
建築概要
設計 | 川崎市建築局建築部、神谷・荘司計画設計事務所 |
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敷地面積 | 30,632.70㎡ |
延床面積 | 12,775.33㎡(本館) |
階数 | 地上3階、地下1階 |
工期 | 1979年 |
ご利用案内・アクセス
開館時間 | 9:00~20:00 |
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休館日 | 年末年始ほか |
電話 | 044-888-3131 |
住所 | 神奈川県川崎市高津区新作1-19-1 |
アクセス | <電車> 東急田園都市線 梶が谷駅 徒歩15分 <バス> 東急田園都市線 梶が谷駅から川崎市バス(溝の口駅南口 行) 市民プラザ 下車すぐ 東急田園都市線 溝の口駅から川崎市バス(梶が谷駅 行) 市民プラザ 下車すぐ |
※2021年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトでご確認下さい。
参考元: