「東雲キャナルコート CODAN」有名建築家たちが設計したデザイナーズ団地

01.現代建築

豊洲・辰巳地区のタワーマンションが建ち並ぶ街並みの中に、周辺の建物よりも高さを抑えた、特徴のある集合住宅が並んだ公共団地「東雲キャナルコート CODAN」があります。

山本理顕氏、伊東豊雄氏、隈研吾氏などの名だたる建築家たちが手がけた団地が並び、住むことをデザインするをコンセプトに作られたこの団地は、これまでとはまた違った、様々なライフスタイルに対応する団地になっています。

今回はそんなデザイナーズ団地の東雲キャナルコート CODANの建築を紹介します。

東雲キャナルコート全体の特徴

CODANは団地が6街区に分かれており、それぞれの街区に各建築家が設計した集合住宅が建っています。

引用:公団最後のビッグプロジェクト、「東雲キャナルコートCODAN」を訪ねる | goodroom journal | © 2021 goodroom co., ltd.

真ん中にはS字のアベニュー(大通り)があり、それぞれの街区を繋いでいます。

S字のアベニューには様々な店舗が軒を連ね、店舗の他にも緑道やウッドデッキ、子供が遊べる芝生などがあり、このアベニューを歩いていると、まるで街の中を歩いているような感覚になります。
また、近くにイオンもあるため、生活に便利な立地となっています。

子育て世代だけではなく、一人暮らしや老後を迎えた世代などに対応し、ルームシェアが出来る部屋、テレワークが出来る部屋、さらに、生活スペースから共用廊下を挟んだ離れがある部屋、f-ルームとよばれるホワイエ(居間・LDKとは別の広い通路スペース)がある部屋、室内に螺旋階段がある部屋など、同じ間取りが無いのではないかと思うくらい、バリエーションが豊富です。

CODANは2003年~2005年にかけて作られ、家賃は10万~30万弱、面積は41㎡〜132㎡のパターンがあり、全部で約2000戸の住宅があります。これだけの戸数や間取りパターンがあれば、自分にピッタリの部屋が見つかりそうですね。

1街区(山本理顕氏 設計)

1街区の設計は山本理顕氏。横須賀美術館などを手がけている建築家であり、このCODAN全体のデザインアドバイザーも勤めています。

鉄筋コンクリート造であり、コンクリート筐体が碁盤目状になっているのが特徴です。
各箇所、2×2マスで開けられた穴は「コモンテラス」とよばれ、バルコニーおよび中廊下に通風と光を取り入れる役割を担っています。

住居は、SOHOや育児スペースなどの様々な用途で使えるf(ホワイエ)ルームや、窓際に配置された明るい水回りなどが特徴です。

建物はL字に配置されていますが、長方形の建物を渡り廊下で繋いでいる形になります。

コモンテラスは壁面がボーダーに配色されており、明るい印象を与えます。画像の赤やオレンジの他にも、青や緑などのボーダーもあり、それぞれのコモンテラスに特色があります。

2街区(伊東豊雄氏 設計)

2街区の設計は伊東豊雄氏。元町・中華街駅やTOD’S表参道、MIKIMOTO GINZAなどを手がける建築家であり、海外でも活躍する世界的建築家です。

2街区の団地についても1街区と同じく、コンクリート筐体が碁盤目状になっており、2×2マスのコモンテラスが設けられているのが特徴です。

1街区と同じデザインに見えますが、2街区の方は柱と梁の太さが同じという事と、コモンテラスの配置が斜めに並べられているという違いがあります。
1マス3mスパンのグリッド、奥行きは5~6mスパンのグリッドで作られており、コモンテラス部分および、間取りによっては柱や梁が抜けている箇所もありますが、スパンが短いため構造的には問題ない作りになっています。

2街区のコモンテラスの場合は天井の色にバリエーションがあります。それぞれがいろんな使われ方をしているので特色が出ています。

3街区(隈研吾氏、RIA 設計)

3街区の設計は隈研吾氏およびRIAの共同設計。隈研吾氏は、新国立競技場や高輪ゲートウェイ駅、浅草文化観光センターやサニーヒルズなどを手がけ、海外でも活躍する世界的建築家です。

外観は、1、2街区とはガラッと変わり、共用廊下の縦ルーバーの手摺りや、ランダムに配置されたガラス張りによって、全体的にシャープなデザインになっています。
また、吹き抜けもランダムに配置されており、様々な間取りを持つ団地であることが分かります。

住居は、共用廊下を挟んだ離れを持つ部屋や、屋上に個人の庭園・菜園などがあり、どんな生活スタイルを持つ方でも受け入れられる団地になっています。

3街区に来た時に必ず見ておきたいのが、2棟を架け渡された廊下。あえて階ごとに位置をずらし、近未来の都市型住宅を意識した作りになっています。

隈建築は縦ルーバーを多用した建物が多いので、隈研吾氏らしいデザインの団地になっています。

4街区(山田正司氏 設計)

4街区の設計は山田正司氏。建築に求められる社会性を追及することを意識した建築家で、CODANのプロジェクトに合っていると思います。

外観の突出した部分は、生活スペースとは共用廊下を介した離れとなっています。離れがあれば、テレワークをする際にも、仕事とプライベートのメリハリが付きそうですね。

下層部にはウッドデッキや樹木が設置されており、気軽に休めるスペースとなっており、住居人同士がコミュニケーションを取れるようになっています。

5街区(設計組織ADH、ワークステーション 設計)

5街区の設計は、設計組織ADHとワークステーションの共同設計です。どちらもグッドデザイン賞など様々な賞を持つ設計事務所です。

青いガラスの手摺りが特徴で、ランダムにヴォイド(空間)を開けています。大きいものだと、上の画像のように4層にもわたるヴォイドがあります。
ヴォイドを開けた狙いは、自然環境を身近に感じられるようにしたこと、また、内部にも空間が開いているそうですが、縦方向と横方向に空間を開けることで、風と光を取り込みます。

5街区にもまた下層部に庭園があり、ゆっくりと出来るスペースが備わっています。青色の外観と相まって、海沿いに建つ団地らしい涼しげな空間です。

6街区(山本・堀アーキテクツ、元倉真琴氏 設計)

6街区の設計は、山本・堀アーキテクツと元倉真琴氏の共同設計です。山本・堀アーキテクツは様々な賞を受賞している設計事務所であり、元倉真琴氏は都市・地域・自然との関係を考えて人々の視線で設計を行う建築家です。

バルコニーと共用廊下がどちらも南側に向いているのが特徴です。廊下を街路として捉え、日の当たる明るい空間にしようと考えられたそうです。

住居は、自由度の高いフリースペースがあり、6街区もまた、多様な生活スタイルに対応出来る団地になっています。

北側を見ても共用廊下があり、内と外とのつながりが強そうな印象を受けました。

6街区にも人が集まりやすいよう中庭が設けられています。

新しい都市型住宅として、様々なライフスタイルが想定された東雲キャナルコート CODAN。2003~2005年に作られていながらも、令和の時代のスタイルに合った団地なのではないかと思います。

ご利用案内・アクセス

住所東京都江東区東雲1-9
アクセス東京メトロ有楽町線 辰巳駅 徒歩6分
りんかい線 東雲駅 徒歩8分


参考元:

公団最後のビッグプロジェクト、「東雲キャナルコートCODAN」を訪ねる | goodroom journal
東雲キャナルコートCODAN(東京都江東区) | 団地R不動産
東雲キャナルコート1街区 | Riken Yamamoto Official web
東雲キャナルコートCODAN | 伊東豊雄建築設計事務所
・構造デザインマップ東京 @総合資格学院
Canal Court Codan Block 3 — 東雲キャナルコート CODAN3街区 | Architecture | Kengo Kuma and Associates
快適で個性豊かな「まちづくり」を牽引する|株式会社アール・アイ・エー
山田 正司 || (株)山設計工房 || 登録建築家
作品紹介/アパートメンツ東雲キャナルコート//高橋晶子+高橋寛/ワークステーション
設計組織ADH/渡辺真理+木下庸子 | タカギプランニングオフィス
山本堀アーキテクツ YAMAMOTO HORI ARCHITECTS
元倉 眞琴 || (株)スタジオ建築計画 || 登録建築家

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