「京都駅ビル」は大階段をはじめ、最も身近で壮大な京都の観光スポット

01.現代建築
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京都といえば、お寺や神社などが主な観光スポットになるかと思います。
しかし「京都駅ビル」は、京都を訪れる際にほぼ必ず訪れる場所であり、お寺や神社とはまた違った魅力のある観光スポットです。
今回は、そんな京都駅ビルの見所を紹介します。

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駅ビルが現在のデザインになった経緯

京都駅ビルの設計者は、梅田スカイビルや札幌ドームなどを設計した原広司氏です。原広司氏が出した設計案は、国際指名コンペ方式で選ばれたわけですが、どの案よりも建物の高さを最も低くしていたのが選ばれたポイントと言われています。

京都は歴史への門を設計コンセプトとして、京都の条坊制(碁盤目状の都市区画)を意識し、駅構内に碁盤の目を取り入れています。

壁のデザインや、ガラス張り屋根の骨組みなどを見ると、建物の要所に碁盤の目を意識した格子状のデザインが施されているのが分かります。

また、建物の最大高さを60mに抑え、建物を東ゾーン、中央ゾーン、西ゾーンに分け、圧迫感を抑えています。

こちらが中央ゾーン。東ゾーン、西ゾーンは、中央ゾーンを谷にして、両サイドに大階段およびエレベーターを設けており、東西を段丘に見立てて、京都盆地を現しています。

しかしこの京都駅、京都の街にふさわしくないと反対意見も多いです。
確かに、京都の景観を壊さないよう建物の高さを抑えたとはいえ、建物は東西470mあり、見た目は高層ビルそのもので、和の雰囲気がなく京都らしく見えません。

ですが、建物そのものは悪くないと思っています。数々の広場や大階段など、どのテナントも入っていない自由なスペースがここまで開かれた駅は他に例が無く、訪れた人に多くのスペースを提供しています。

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大空間な中央コンコース

入口すぐの中央ゾーンには、アトリウムというガラス張りの屋根で覆った、大空間の中央コンコースがあります。

このガラス張りの屋根は、4000枚ものガラスを使用して作られました。下から見上げると圧巻ですね。大スパンを作り出しているアーチ型の屋根は、日本の技術の賜です。

中央コンコースの最上部には、地上45mの空中径路が通っています。

空中径路の内部です。数多くの鉄骨が組まれているため、あまり高さを感じないので、割と気楽に通ることが出来ます。

中央コンコースの吹き抜けは、横幅147m、奥行29m、高さ50mになります。

中央コンコースの中でひときわ目を引くのが、この空中ステージ。周りのデザインが格子状である中、このステージは異色な形をしています。
まるで濡れた材質の下部に出来る水滴のような、不思議な形です。

※2018年の台風によりガラスが割れて落下する事故が発生しています。悪天候の際は注意して下さい。

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壮大な大階段

駅の中には壮大な大階段があります。その大階段の場所は、入口から中央コンコースに入り、西側(右手)にエスカレータがあります。エスカレーターで4階まで登ると、大階段にたどり着きます。

大階段は、4階から11階までの高さがある階段であり、イルミネーションや駆け上がり大会などのイベントが行われています。

中央吹き抜けの反対側から見ても、大階段の壮大さがよく分かります。これを登るのは大変そうですね。。この大階段は171段、高低差は35m、全長は70mある巨大な階段です。

ただ、大階段を直接使わなくとも、すぐ隣のエスカレーターで登れますのでご安心ください。

大階段を登りきった場所から見下げると、中央コンコースまでかなり距離を感じ、相当な高さである事が伺えます。

また、この大階段、非常時の避難経路となることも想定して作られています。一度に多くの人間が避難出来そうですね。

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数多くの広場

京都駅内には、数多くの広場が存在します。一般的な駅では、ほとんどのスペースが店舗だったりしますが、京都駅ビルでは他の駅に比べると広場が多く作られています。その中でも代表的な「大空広場と葉っぴいてらす」「東広場」の2つを紹介します。

まず、大階段を登り切った屋上に「大空広場と葉っぴいてらす」という、竹やぶが設置された広場があります。

碁盤の目のデザイン、そして竹やぶを広場に取り入れているあたりが、京都らしさを現していると言えます。

京都駅の中では唯一、和を感じられる場所なのではないでしょうか。

次に、反対側の屋上にある「東広場」です。こちらは逆に西洋風の雰囲気を出しています。

そして、東広場にはチャペルにありそうな鐘のオブジェがあります。

西洋風の広場の雰囲気、鐘のオブジェと、ここで素敵な挙式が出来そうな気がしますね。

京都駅ビルは、鉄道や近隣の交通を妨げないように、2年かけて綿密な施工計画が練られました。しかしながら工期が厳しく、夜間工事がかなり行われました。工事では12基のタワークレーンが稼働し、その様子は壮観だったそうです。
そんな苦労の積み重ねから、このような壮大で魅力的な建築物が出来上がりました。京都のイメージとは少し異なるものの、オススメ出来る観光スポットです。

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建築概要

設計原広司+アトリエ・ファイ建築研究所
施工株式会社大林組
鉄建建設株式会社
大鉄工業株式会社
フルーア・ダニエル・ジャパン株式会社
公成建設株式会社
竣工1997年
構造鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造
階数地上16階、地下3階
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アクセス

住所京都府京都市下京区東塩小路町


参考元:

京都駅はやっぱり面白い – 東京建築散歩
建築家の原広司の建築作品9選。代表作の梅田スカイビルや京都駅など | Design Magazine
建築物紹介:JR京都駅 | 建築物紹介サイト 【ARC STYLE】
京都駅ビル | 日本建築めぐり | 建築パース.com
設計、施工が気になる!京都駅ビルの建設、どうやって行われた? – セパレーターや型枠工事なら東和製作所

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