田園都市線の高津駅と溝の口駅の間には、住宅街の中を二ヶ領用水の川が流れ、その川沿いにはシンプルな外観で佇んでいる「カトリック溝ノ口教会」があります。閑静な住宅街に建っており、静寂で心落ち着く立地です。
設計は鈴木エドワード氏。イサム・ノグチ氏やバックミンスター・フラー氏、丹下健三氏などの事務所出身の建築家であり、公共建築賞やグッドデザイン賞など、建築界では名の知れた人物です。アメリカと日本のハーフではありますが、主に日本で活動していました。
今回はそんなカトリック溝ノ口教会の建築を紹介します。
カトリック溝ノ口教会の建築の特徴
二ヶ領用水の川沿いに建つカトリック溝ノ口教会は、2005年9月に建てられました。
白い鉄骨で作られた十字架が掲げられ、三角錐に作られた天窓から中に光を取り入れています。内部では、ホールの祭壇に置かれた十字架に、上から光りが差し込みます。
引用:カトリック溝ノ口教会 | 鈴木エドワード建築設計事務所 | © EDWARD SUZUKI ASSOCIATES INC.
外観は割とシンプルであり、白一色の見た目がより静けさを増しています。
一瞬、何かの会社かなと勘違いしそうな見た目ですが、てっぺんにある十字架と、裏庭に置かれているマリア像があり、れっきとした教会建築です。
二ヶ領用水は春になるとたくさんの桜が咲き並び、教会に訪れた傍ら、桜を眺めるのもよいかもしれません。
二ヶ領用水とは反対側から見た様子です。十字架が反対側にあるので、この角度から見ると教会らしさというものが薄れてしまいます。
教会の正面入口です。十字架は建物の上に作られたものの他に、入口手前に鉄骨で十字形に格子が作られています。反対側の裏庭の出入口にも十字形の格子があり、さりげなく教会らしいデザインが施されています。
引用:カトリック溝ノ口教会 | 鈴木エドワード建築設計事務所 | © EDWARD SUZUKI ASSOCIATES INC.
内部の中央はアトリウム(天窓のある広間)空間となっており、2階渡り廊下の縦ルーバーが印象的です。壁や扉、階段やルーバーなどの白と、石床タイルの黒との色彩が、シャープな空間を形成しています。
画像のアトリウムの左右は防音壁となりますが、このアトリウムを挟んで、左側には祭壇のあるホール、右側には集会室があります。大勢の方々がミサなどのイベントに参加する場合、防音壁を移動させて、集会室から祭壇まで見通せることが出来るようです。
公式サイトでは、教会内部が360度カメラで見られるので、是非とも覗いてみてはいかがでしょう。
アクセス
電話 | 044-822-7714 |
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住所 | 神奈川県川崎市高津区二子5-15-7 |
アクセス | 東急田園都市線 高津駅 徒歩6分 |
参考元: