「WANDS/カナリア鳴いた頃に」のMVロケ地の建築はどんなところ？

2021年5月16日にYoutubeにて公開された、WANDS第5期の「カナリア鳴いた頃に」のミュージックビデオ（以下、MV）では、北野クラブソラがロケ地として使われています。

北野クラブソラは神戸にある2005年にオープンした結婚式場であり、六甲山と瀬戸内海の自然が満喫出来るロケーションにあります。建物自体も、緑がふんだんに施されています。

設計は天藤建築設計事務所。関西を拠点に、住宅、商業、医療福祉、和風建築など多岐にわたる活動を行っています。インテリアデザインは、Jamo Associates。東京を拠点に、数多くの商業建築の内装を手がけている事務所です。

今回はそんなWANDS「カナリア鳴いた頃に」のMVに出てくる建築物を紹介します。

MVの内容と、建築のコンセプト

まずは、WANDS「カナリア鳴いた頃に」のMVをご覧下さい。

結婚式場というだけあって、きらびやかで優しい感じの内装となっています。白い壁と植物、そして鳥かごや照明が彩りを与えています。

北野クラブソラがある敷地は、神戸を一望出来る場所ですが、もともと1898年に建てられた北野浄水場があった場所でした。新たに神戸市水道局が、地域経済の振興として浄水場の跡地を対象に事業コンペが行われました。そこで採用されたのが、北野クラブソラという結婚式場の建設です。

建築設計のコンセプトは、森をとおして、海が見える景色を作ること。北野クラブソラの南側は神戸とその先に瀬戸内海が見渡せられ、北側は六甲山が立つ、コンセプトに見合った場所です。周辺の自然環境を活用し、その自然を感じられそうな建築となっています。

北野クラブソラにはパーティー会場やカフェなどの機能がいくつも入っていますが、今回のMV撮影に使われた場所は、ウエルカムパーク、グレースヴィラのスイーツガーデン、モンスーンヴィラのスイーツガーデンとなります。

ボーカルの上原大史氏と、その右側にいるギターの柴崎浩氏がパフォーマンスするこの場所は、ウエルカムパークと呼ばれる、挙式の直後にゲストとパーティーを行う会場となります。WANDS第5期のメンバーは他にもキーボードの木村真也氏が所属していますが、今回のMVには出演していないようです。

階段の1段目が広くなっており、新郎新婦が立って挨拶する場所が作られています。MVでは、サポートメンバーであるドラムの車谷啓介氏と、その左側には同じくサポートメンバーであるベースの麻井寛史氏がパフォーマンスしています。（車谷氏と麻井氏は、普段はSensationとしてバンド活動を行っています。）

天井を見上げると天窓が設けられており、そのすぐ近くに白いシャンデリアが設置され、光が室内にふんだんに入るとても明るい空間となっています。壁や天井も真っ白に塗装されており、結婚式の雰囲気に相応しい場所です。

引用：北野クラブソラ　公式ホームページ | © Clef du Reve.All Rights Reserved.

長テーブルの端と端に、上原氏と芝崎氏が向かい合って座っている場所は、披露宴会場のグレースヴィラに隣接したスイーツガーデンとなります。

MVでは鳥かごがいくつも出てきますが、これは森をテーマにしてインテリアをデザインしており、緑豊かな室内にして外部の自然とマッチさせています。また、神戸が一望出来るテラスは、室内と同じフローリング材を採用し、床の高さも同じにして、室内外を繋げています。

窓の反対側は披露宴会場のグレースヴィラとなり、スイーツガーデンとの間の開口を全てオープンすることで、より明るく、外部の自然と繋がった空間になります。

シンボルツリーの周囲の設置された六角形の座席に、上原氏と芝崎氏が座っている場所は、披露宴会場のモンスーンヴィラに隣接したスイーツガーデンとなります。

中央のシンボルツリーが印象的であり、天井いっぱいに緑が施されて、鳥かごのような照明がいくつも吊り下げられています。ここもまた、森のようなインテリアデザインとなり、森をとおして海が見えるというコンセプトに合っています。

テラスには水面が張られ、その中に東屋（あずまや）のようなものがあります。この東屋も自然豊かな公園にありそうな見た目に仕上がっています。

自然豊かな敷地に建ち、自然豊かな内装となっている北野クラブソラ。神戸の街も見渡せる場所なので、とても印象に残りそうな結婚式が開けそうな建築です。

※2021年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトでご確認下さい。

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