「ラゾーナ川崎」はショッピングだけじゃない

01.現代建築

2021.09.23

JR線川崎駅と直結している大型商業施設の「ラゾーナ川崎」は、広々とした中央のイベント広場を中心に店舗や緑地、ウッドデッキが囲み、ショッピングとイベントを楽しめられる場所となっています。商業施設のラゾーナ川崎プラザのほか、ラゾーナ川崎東芝ビルの中の東芝未来科学館にて先端技術に触れられる施設もあります。

ラゾーナ川崎プラザの外装デザイン設計は、山下設計とリカルド・ボフィル氏。リカルド氏はスペイン人建築家であり、日本では他に資生堂銀座ビルを設計しています。

今回はそんなラゾーナ川崎の建築を、プラザとあわせて東芝ビルも紹介します。

ラゾーナ川崎プラザ
ラゾーナ川崎東芝ビル

ラゾーナ川崎プラザ

どんな建物？

ラゾーナ川崎プラザは、東芝川崎堀川町の工場跡地に建てられ、多くの樹木や芝生を配置して、周囲との調和を図り再開発されました。街の活性化をねらって、多くの店舗やイベントスペースが作られています。

上画像はラゾーナ川崎プラザの北口。計画通り、樹木や芝生の緑が多く配置されています。

こちらは中央にあるイベント広場。ガラス張りの屋根があるステージを中心に芝生が敷かれ、広場は店舗が並ぶウッドデッキで囲まれています。ウッドデッキにいてもイベントの様子が眺められます。何も知らずに訪れた人たちにも、何のイベントをやってるんだろうと興味を持ってもらえるような感じになっています。

工場時代は駅に対して閉鎖的な場所だったようですが、ラゾーナ川崎を作ることで土地利用転換が図られ、駅からのアプローチがスムーズになり、人々が集まる大型商業施設に生まれ変わりました。

一部このような長さ150mにもなる大屋根がかかっています。屋根に覆われた町をコンセプトにしており、屋根下にある3段のウッドデッキを覆っています。

4階の屋上緑地には、このようなラゾーナ出雲神社があります。もともと工場跡地にあった神社を移設しています。ショッピングモールの中に神社があるのはなかなか面白いですね。

2007年に神奈川建築コンクールやグッドデザイン賞などを受賞しており、建築的にも優れた施設になっています。

建築概要

設計	企画・基本設計・実施設計監修(外装デザイン)・監理監修(外装デザイン)：山下設計、リカルド・ボフィル設計・監理：清水建設
施工	清水建設
延床面積	172,703㎡
階数	地上5階、地下1階
構造	鉄筋コンクリート造、鉄骨造、プレキャスト・プレストレストコンクリート造
竣工	2006年8月

ご利用案内・アクセス

営業時間	10:00～20:00
休業日	無休
住所	神奈川県川崎市幸区堀川町72-1
アクセス	JR線　川崎駅　徒歩1分京浜急行線　京急川崎駅　徒歩7分

※2021年9月現在の情報です。お出かけの際は最新の情報をご確認下さい。

ラゾーナ川崎東芝ビル

どんな建物？

ラゾーナ川崎プラザのすぐ近くには東芝ビルがあります。2階に東芝未来科学館が入っており、家電製品に関する先端技術について展示がされ、学んだり体験したり出来る施設になっているので、親子連れが多くいます。

ビルは82×82m平面に、高さ85mといった直方体のボリュームにして外装面積を減らして、日射や気温などの影響を最小限に抑えています。各階にはバルコニーが設置され、設備機器などを各フロアでの引き回しの距離を短くするように配置しています。また、日射遮蔽や室外機排熱シミュレーションを行って分析し、各階のルーバーの位置が計算し尽くされています。

ビルの2階入口です。黒を基調にしたガラス張りのエントランスとなっています。内部のオフィスでは、中央に各階をつなぐ階段が設置されており、社員同士が交流出来るようにしています。

東芝ビルについても、日本建築家協会優秀建築に選ばれたり、グッドデザイン賞を受賞しており、建築的にも優れた施設になっています。

ショッピングやイベントでラゾーナ川崎プラザに訪れた際には、東芝未来科学館にて最先端技術に触れてみるのもいかがでしょう。

建築概要

設計	基本設計：野村不動産、日建設計実施設計：野村不動産、大林組設計監修：日建設計
施工	大林組
延床面積	104,594.45㎡
階数	地上15階、塔屋2階
竣工	2013年3月

ご利用案内・アクセス

開館時間	9:30～17:00
休館日	日、月、祝、特定休館日
入館料	無料（事前予約制）
電話	044-549-2200
住所	神奈川県川崎市幸区堀川町72-34
アクセス	JR線　川崎駅　徒歩3分京浜急行線　京急川崎駅　徒歩8分

※2021年9月現在の情報です。お出かけの際は最新の情報をご確認下さい。

参考元：