東急東横線の妙蓮寺駅には駅名の通り「妙蓮寺」があり、駅から徒歩1分の位置にありながら、広い境内で緑が豊かであり、静かな寺院となっています。
もともと、妙仙寺として横浜市神奈川区神明町(JR線 東神奈川駅あたり)にあったのですが、1908年(明治41年)のJR横浜線の敷設に伴って、現在の場所に移転されました。現在の場所にはもともと池上本門寺の末寺である蓮光寺があり、両寺の住職や信徒が一緒になり一つの寺として、妙仙寺の「妙」と蓮光寺の「蓮」を合わせて「妙蓮寺」と称されました。
今回はそんな妙蓮寺にある建築を紹介します。
妙蓮寺境内の建物
駅から徒歩1分の位置に、入口である朱塗りの山門が見えます。この門は、池上本門寺の山門を模して作られたものになります。
もともと駅の敷地部分も境内の一部でしたが、1926年(大正15年)の東急東横線の開通により境内を無償で提供し、妙蓮寺駅となっています。
山門をくぐり少し歩くとすぐに本堂が見えます。
本堂の正面中央がせり出し、貫禄のある姿を見せています。
瓦屋根の鬼瓦には、鬼の顔が彫刻されており、まさに鬼瓦という名にふさわしい意匠です。
軒の下には、梁や斗拱(ときょう。柱上部の組物)などに樹木などの細かい彫刻が施されており、匠の技が光っています。
斗拱を短い間隔で設置して軒の出を深くし、屋根に反りを付けた威厳のある姿になっています。
本堂の隣には客殿が建っています。1969年(昭和44年)に、5年もの歳月をかけて建てられました。
本堂と比べると控えめな意匠ではありますが、目の前に趣のある庭を備え、のんびりとくつろげられそうな雰囲気の客殿になっています。
境内の中には、鐘楼と旧中門も建っています。
旧中門は瓦葺きの立派な門ですが、木材部分に年季が入っています。
鐘楼は、本堂と同じく入母屋造りの立派な屋根となっており、鬼瓦が鬼の顔になっている点と、軒の出を深くしている点も本堂と共通しています。鐘楼のたてものもかなり威厳のある意匠です。
こちらは妙蓮寺斎場。この建物だけは近代的な外観となっていますが、柱・屋根・外壁は目立たない色で塗られており、境内の端の方にひっそりと建っています。
駅からのアクセスが良く訪れやすい場所であり、駅近でありながら静かなので、人々に親しまれた寺院となっています。
アクセス
電話 | 045-431-4411 |
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住所 | 神奈川県横浜市港北区菊名2-1-5 |
アクセス | 東急東横線 妙蓮寺駅 徒歩1分 |
参考元: