「蔵カフェ」は重厚な古い建築とオシャレが融合したカフェ

03.歴史的建築
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カフェといえば、キャラクターカフェや、ゲーム、アニメを元にしたもの・・・
何でもカフェにすりゃいいってもんじゃねえ。と思ったりしていましたが、この前訪れた「蔵カフェ」が素晴らしい出来だったので、今回は蔵カフェについて取り上げてみたいと思います。

江戸時代に倉庫として使われてきた蔵。
その蔵を改装してカフェとして再生させたものが最近増えてきています。
今回ピックアップするのは、二子新地から徒歩7分にあるカフェ「珈琲・甍(いらか)」。
その昔、宮城県にあった古い蔵を移築し、2007年にカフェとしてリニューアルしました。
この蔵カフェの特徴や見どころ、どのように再生したかを紹介していこうかと思います。

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和の趣ある外観

閑静な住宅街の中に、時代を感じる重厚な蔵が見えます。これが蔵カフェ甍さんなのですが、各箇所に和のテイストを施しています。

入り口も庭園も…

そして室外機も…

入り口については石畳の玄関に、建築当時の木材がそのまま使われて、入口の横には趣のある庭園が造られており、古き日本の文化を感じ取れます。

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心落ち着く店内

お店の中に入ると、カウンターにはオーナーのコレクションである、電灯や鬼瓦などが飾られていました。
様々なコレクションによって、風情のある暖かい雰囲気となっております。

店内は、重厚な外観とは裏腹に開放的な空間が広がっていました。

天井には小屋組(屋根内部の構造部材)がむき出しになっており、自然の樹木の形をそのまま使われた立派な梁(はり)が見えています。私みたいな骨組みマニアにはたまりません。
この蔵は釘を一本も使われておらず、木材同士の繋ぎは継手(材木を加工する事による接合)だけで構成されているため、釘による腐食はありません。
ちなみに、現在でもまれに蔵を新築で建てることがあるそうです。価格については住宅を建てる程度ですが、壁が30cm程の非常に厚い漆喰仕上げなので、住宅よりも工事期間がかかってしまいます。。

柱の横に狛犬がいました。この店のオーナーによると、蔵に狛犬が設置されているのは珍しいそう。

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食事

メニューについては珈琲・軽食の他、ランチも頂けるようです。

写真のメニューは、ハヤシライスと甍珈琲のセットでございます。
カレーライスにパンが付いてるのは珍しいですね。
お米とパンを一緒に食べる事はあまり無いかと思いますが、意外と合います。
甍珈琲もほどよく苦みが出ていて、味わい深い感じでした。

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移設の裏話

ここで、珈琲・甍さんのホームページに移設の裏話が載っていましたので、一部紹介します。

移設は元の持主様の「完全に元の材料を使用し、柱一本の向きも変えないように、また、新しい材料は一切 使用しない」というお約束条件を守り、そのご意向に沿った形で再建しました。
そのため工期は3ヶ月程長くなりましたが、現地で蔵を解体した大工さんに移設、再建にも携わって頂き、柱の位置や向きも完全に元のままに再現しました。
ただ元の蔵は2階構造でしたが、構造の素晴らしさをより見やすくするためにも2階の床を取りはらい、完全吹き抜けとして、天井や骨組みが全部見えるようにしました。

引用:珈琲・甍ホームページ

上部(1階の天井部分)にかかる梁や柱を観察すると、木材の切り出した跡があり、もともと2階構造であった面影が残っています。

2階の床を取り外し、つなぎ梁を切り取り、小屋組を鑑賞出来るようにしています。
建築美を感じ取れるよう改良されてて素晴らしいですね。

柱には床組がはみ込まれていた跡があります。

思えば、重厚な蔵にカフェを最初に取り入れたのは、なかなかの発想だったと思います。今までに無い新たな試みだったでしょう。
蔵カフェに赴いた際には、建築に目を向けてみるのも楽しいかもしれません。

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アクセス

営業時間10:30~19:00
定休日月曜日
席数20席
電話044-812-1165
住所神奈川県川崎市高津区諏訪1-14-15
アクセス東急田園都市線 二子新地駅 徒歩8分
東急田園都市線 高津駅 徒歩10分

※2017年2月現在の情報です。最新の情報はご来店前に店舗にご確認ください。


参考元:

・珈琲・甍 公式サイト
スーモジャーナル 家財などを保管する「蔵」。今でも新しく建てることはできる?
甍 – 二子新地/カフェ [食べログ]

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