西武池袋本店の本館9階屋上には、自然の風景画をモチーフにしたフードコート「食と緑の空中庭園」があり、デートや家族連れに最適な憩いの空間になっています。
もともと屋上は閑散としていたようですが、2015年には屋上の改修計画がされて、現在のような数々のフードショップが並ぶ、緑いっぱいの空中庭園が出来上がりました。
570席あり、面積は4,974㎡。池袋西口公園の面積は3,123m²なので、結構な広さがあることが分かると思います。
設計はトラフ建築設計事務所。主にスヌーピーミュージアムなどを手がけており、エンタテイメント性あふれるデザインを生み出しています。
今回はそんな食と緑の空中庭園を紹介します。
デートや家族連れに嬉しい空間
食と緑の空中庭園にはフードコートだけでなく、ウォーターテーブルとよばれる噴水や、睡蓮の庭とよばれる庭園などもあり、見どころが満載です。
案内板を見ても、様々なエリアがあることが分かります。
水色タイルの床に円形ウッドデッキ、その上には円形テーブルやパラソルが設置されており、睡蓮の葉を思い起こさせるように、いくつもの円形が層を成しています。
椅子やテーブルなどの家具は、自然の雰囲気に合ったものをフランスやベルギーから直輸入して、設置されています。
こちらは中央に設置された噴水のウォーターテーブル。水辺にある睡蓮を観賞しながら、周りのテーブルで食事を楽しみ、癒やされる事が出来る場となっています。
また、夜間にはウォーターテーブルや円形ウッドデッキの足元が間接照明によってライトアップされ、時間帯によって色が変化し、ロマンチックな雰囲気を作り出します。
このように夜間は、昼間とはまた違った雰囲気であり、デートに最適な空間です。
こちらはフードカート。グリーンウォールとよばれる緑の壁に囲まれ、ファーストフードや屋台で出るような食べ物など、個性溢れるお店が軒を連ねます。
グリーンウォールと木材で作られたお店の外観が、食事の美味しさを引き立てているように感じます。
こちらはグラスフィールドという、子供が裸足で遊べるように作られた芝生の広場です。約198㎡あり、元気に走り回れる場となっています。
こちらの画像左にあるのがキッズデッキ。カラフルな3種類の遊具が設置され、グラスフィールドと合わせて子供連れの家族に最適な所となっています。
こちらは、空中庭園の奥にある睡蓮の庭。約364㎡の広さがあり、中央の池の周りには約80種類の草花と約25種類の樹木がある、緑溢れる憩いの空間となっています。
印象派の絵画をモチーフにデザイン
印象派の画家クロード・モネの代表作の睡蓮や、モネが気に入っていたジヴェルニーの庭園をモチーフに、この空中庭園は創作されました。
PublicDomainPicturesによるPixabayからの画像
こちらがジヴェルニーの庭園。睡蓮の庭も同様に、アーチ型に緑色の手すりをかけた橋が設置され、ジヴェルニーの庭園そのものの風景になっています。
池には睡蓮の葉が水面の上を漂い、また、池の側面から排出されるミストによって、幻想的な池の風景を演出しています。
睡蓮の庭の遊歩道は緑に囲まれ、都心のビルの屋上にいながらにして、存分に自然を感じることが出来ます。
また、屋上の床を水面に見立てて青いタイルを敷き詰めています。ウッドデッキはもちろん、睡蓮の葉をイメージしています。
床タイルは青色を中心に複数の色を使用しており、より自然に近い水面を表現しています。
ウォーターテーブルでは、よりカラフルな形でタイルが敷き詰められています。水を表現した青の他に、草の緑や、様々な色の花が表現されているように感じます。
空中庭園の周りはグリーンウォールで覆われています。このグリーンウォールは4箇所あるのですが、合計すると約165mにもなります。季節ごとに異なる草花が咲くそうで、訪れる人々を飽きさせません。
地球温暖化防止でCO2削減を目指した森づくりのため、間伐採にて出てきた木材から分別ゴミ箱を設置するなど、自然環境の改善が考えられた空中庭園。
池袋周辺で遊んだ後は都会の喧騒から離れ、絵画のような自然いっぱいで心地よい雰囲気のこの場所で、食事や自然観察を楽しむのも良いかもしれません。
ご利用案内・アクセス
営業時間 | 10:00~20:00 |
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休館日 | 不定休(西武池袋本店に準じる) |
住所 | 東京都 豊島区南池袋1-28-1 |
アクセス | 池袋駅からすぐ 西部池袋本店 9階屋上 |
※2021年4月現在の情報です。最新の情報は、西武池袋本店の公式サイトでご確認下さい。
参考元:
・食と緑の空中庭園 « TORAFU ARCHITECTS トラフ建築設計事務所
・西武池袋本店 食と緑の空中庭園【Lets】レッツエンジョイ東京