二子玉川の「柳小路」は東京都内にありながら京都の街並のような場所

01.現代建築

二子玉川の玉川高島屋ショッピングセンターの西側にある「柳小路」は、裏路地再生エリアとして京風の街並をテーマにした場所が作られています。

街場感をコンセプトにした裏路地エリアは、南角東角まるうめ仲角錦町の5つの京風の建物が軒を連ね、そこには様々な飲食店が入っています。柳小路に入ると、まるで京都に来たかのような感覚になります。

柳小路マップ

今回はそんな二子玉川の柳小路の建築を紹介します。

南角

どんな建物?

柳小路南角外観

まず最初に紹介するのは柳小路南角。2018年に開業し、飲食店の商業および事務所の複合施設です。こちらの建物は、高床式建築をイメージしており、1~2階の店舗内には木造の太い柱・梁が組まれ、3階の事務所部分を持ち上げている形となっています。ガラス張りになっているので、木造の柱・梁は外からは見えづらいですが。

設計は三井嶺(みつい れい)氏が手がけており、玉川高島屋の南館を設計した建築家です。設計コンセプトは「だし汁」。味はテナントさんやお客様が決めていき、味入れ前のベースを決めるという、少しユニークな考え方で設計されています。

1~2階は、木造の重ね梁と束ね柱によって組み立てています。柳小路の街並と合わせるように、年季の入ったような見た目にするため粗挽き状態の製材を用いて、木構造をオープンに見せるようにしています。ただ、床については厨房位置の変更や振動などに耐えるために、鉄筋コンクリート造とする必要があり、床の荷重に耐えるため、強度の高い斜め打ちビス接合(ネジを斜めに打って固定)が重ね梁に用いられました。

引用:坂田涼太郎構造設計事務所ホームページ | 柳小路南角

こちらが施工中の骨組状態の南角。重ね梁と束ね柱があらわになっている状態を見ると、高床式建築であることが改めて分かります。

また、木材を積層させて燃えしろ設計を考慮することにより、60分の準耐火構造を実現しています。燃えしろ設計とは、強度を負担する構造材(柱・梁)がある程度燃えてしまっても崩壊しないように、構造材の太さに余裕を持たせる設計です。

柳小路南角外観

3階部分は鉄骨造と鉄筋コンクリート造の混構造となっており、1~2階の重ね梁・束ね柱によって支えられています。外壁も木質感があり、柳小路の街並とマッチしています。

柳小路南角の内部通路

1階の店舗と店舗の間にはこのような通路があり、裏路地のようになっています。外から見た木質な見た目とは逆に、この通路は鉄筋コンクリートのレンガ風デザインの壁に囲まれています。

柳小路南角の内部通路

ここから、柳小路錦町の方に抜けられるようです。この裏路地のような通路も作られていて面白いですね。まさに、裏路地再生と言うだけあります。

建築概要

設計三井嶺建築設計事務所
施工渡辺富工務店
敷地面積360.67㎡
建築面積301.30㎡
延床面積756.47㎡
高さ13.25m
階数地上3階
構造鉄筋コンクリート造、一部木造、一部鉄骨造
竣工2018年

アクセス

住所東京都世田谷区玉川3-13‐7
アクセス東急田園都市線 二子玉川駅 徒歩5分

東角

どんな建物?

柳小路東角外観
柳小路東角外観

柳小路東角は、2004年に開業した飲食店の商業施設です。2~3階にも通路があり、外壁は千本格子板塀で仕上げています。柳小路のエリアは石畳の道路になっているのですが、その石畳の道路と東角の建物が相まって京都の街並をイメージした風景が出来上がっています。

柳小路東角外観

建物正面に通路があるのが特徴で、その通路に和の趣のある街灯や観葉植物を置き、各店舗までのアプローチが風情ある空間になっています。

柳小路東角テラス
柳小路東角テラス

テラス部分も和の意匠が施されています。東角もまた、京都の裏路地を思い起こさせる意匠の建物となっています。

建築概要

敷地面積468㎡
延床面積1060㎡
階数地上3階
竣工2004年

アクセス

住所東京都世田谷区玉川3-11-1
アクセス東急田園都市線 二子玉川駅 徒歩5分

まるうめ

どんな建物?

柳小路まるうめ外観

まるうめは、2005年に開業したバーです。外観は柳小路の風景に合わせて、外壁の板の色を古く見せたり蔦をはわせたりして、古民家風の建物にしています。一見、築100年以上は経っていそうに見えますね。見た目は古民家のようですが、中はワインなどが置いてあるお洒落なバーとなっています。

柳小路まるうめ外観

玄関の隣にはちょっとした花壇があり、京都の街並のような風情あふれる外観となっています。

アクセス

住所東京都世田谷区玉川3-11-4
アクセス東急田園都市線 二子玉川駅 徒歩5分

仲角

どんな建物?

柳小路仲角外観

柳小路仲角は、2010年7月に開業した飲食店や診療所などが入った商業施設です。柳小路エリアの真んに位置することと、2棟が良く並んだ外観から、仲角と名付けられました。

柳小路仲角外観

各店舗の窓の向きが様々な方向を向いており、周囲に対してオープンになっています。各階で壁や窓の向きを変えることで出来たルーフバルコニーに観葉植物が植えられ、豊かな外観が作り出されています。

柳小路仲角外観

各店舗の看板表示も位置を少しずつずらしており、ユニークな表示デザインになっています。

建築概要

設計日建スペースデザイン
施工朋友建設
敷地面積337㎡
延床面積512㎡
階数地上4階
構造鉄筋コンクリート造
竣工2010年

アクセス

住所東京都世田谷区玉川3-12-8
アクセス東急田園都市線 二子玉川駅 徒歩5分

錦町

どんな建物?

柳小路錦町外観

最後に紹介するのは柳小路錦町。2009年に開業し、飲食店や宝石屋、コスメショップなどが入った商業施設です。

洋風な店舗も入居していますが、柳小路の風景に合わせて、千本格子の木などで和風の外観に仕上げています。

柳小路錦町外観

錦町の入口は、石畳の通路に両側に店舗が並んだ京都の裏路地らしい風景となっています。石畳の通路の両側に置かれた電灯や植物が、風情ある通りを作り出しています。

柳小路錦町外観

建築概要

敷地面積559㎡
延床面積1,335㎡
階数地上3階、地下1階
構造鉄筋コンクリート造
竣工2009年

アクセス

住所東京都世田谷区玉川3-13-1
アクセス東急田園都市線 二子玉川駅 徒歩5分


参考元:

柳小路南角 Yanagikoji Minamikado|「くらす」人のための場としての街づくり|株式会社ケイオス
柳小路南角 — 設計:三井嶺建築設計事務所 施工:渡辺富工務店 | 新建築.online/株式会社新建築社
令和3年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型) | 柳小路南角Ⅱ期新築工事
坂田涼太郎構造設計事務所 | 柳小路南角
柳小路東角 | INTERPLAN
東神開発株式会社 | 柳小路仲角 報道資料
東神開発株式会社 | 柳小路錦町 報道資料
施設一覧│東神開発株式会社 新卒採用サイト

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