三軒茶屋の駅を降りると、一際そびえ立つ超高層ビルが建っています。
商業施設やホール施設、行政窓口などが入っているオフィスビルであり、この街のランドマークとなっている「キャロットタワー」。三軒茶屋駅から直結しており、この街ではおなじみの施設となっています。
今回はそんな、外壁が人参みたいな色をしたキャロットタワーについて紹介します。
人参色の外壁
外壁はその名の通り、人参色のレンガ調の外壁となっており、キャロットタワーの名前の由来にもなっています。
キャロットタワーとはインパクトのある名前ですね。記憶に残り、一生忘れない自信があります。
建物名は、世田谷区内の中学生が命名しました。
若いからこそ、このような記憶に残る名前が思いついたのですね。純粋な心を失いかけた大人になってしまった方は、たまには童心に帰るのも良いかと思います。
低層部の複合商業施設
このビルの低層部は複合商業施設となっています。超高層ビルではよくあるパターンですね。
キャロットタワーでは内部も人参色のレンガがふんだんに使われており、中央は大きく吹き抜けていてショッピングモールらしさを出しています。
無料の展望室
最上階となる27階は無料展望室となっており、世田谷の風景が一望出来ます。
27階にはレストラン スカイキャロットが入っており、レストラン側からは東京都内の風景が一望出来ます。
無料と言いつつも、東京側の風景を見るにはレストランに入らないと見れないですが。。
オフィスフロアは高層に向かない形式?
次にオフィスフロアを見ていきましょう。
以下に、基準階の平面図を載せておきます。
ちなみに基準階というのは、高層建築だと同じ形の平面図が何層も出てくるわけですが、図面を書くときは代表的な階を1つ抜粋して書いています。その代表的な階が基準階となります。
引用:東急株式会社 © Copyright TOKYU CORPORATION All Rights Reserved.
階段やエレベーター、トイレや廊下などの共用部分をコアと呼ぶのですが、キャロットタワーのオフィスは分散コアでありながら、左側のコアが広いので片寄せコアに近い形式となります。
またコア内に貸室も設けている不思議な形式だと思います。
オフィス階のコアは以下ような種類があるのですが、片寄せコアの場合は強度が偏るため高層に向いていません…。
ただ、このビルは片寄せコアに近い形式ですが、右側には階段を設けて、外壁も多めにすることで偏りを多少カバー出来ているのではないかと思います。防火上、2方向避難も出来ますし。
三軒茶屋に来た際には、キャロットタワーで買い物するのもよし、展望するのもよし、外から眺めるのもよし。
これからもこの街のシンボルとして生き続ける事でしょう。
建築概要
設計監理 | 石本建築事務所 |
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施工 | 東急建設、大成建設、鴻池組、共栄組建設、共同企業体 |
敷地面積 | 9,149.66㎡ |
建築面積 | 6,242㎡ |
延床面積 | 77,364.97㎡ |
最高高さ | 124m |
構造 | 鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄筋鉄骨コンクリート造 |
階数 | 地上27階、地下5階、塔屋2階 |
工期 | 1993年3月~1996年11月 |
アクセス
開館時間 | 7:00~22:00(24時間入退館可) |
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エレベーター | 乗用8基、人荷用1基 |
住所 | 東京都世田谷区太子堂4-1-1 |
アクセス | 東急田園都市線 三軒茶屋駅 直結 世田谷線 三軒茶屋駅 直結 |
※2017年4月現在の情報です。お出かけの際は最新の情報をご確認下さい。
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