「くまのもの」展は隈研吾の有名建築物の模型を多数展示

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5.建築模型

東京駅内にある東京ステーションギャラリーにて、2018年3月3日〜5月6日の間で行われた「くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質」の展示会は、世界各地で活躍する建築家・隈研吾氏がこれまで携わってきたプロジェクトを、素材別(竹、木、紙、土、石、瓦、金属、樹脂、ガラス、膜・繊維の10種類)に展示されました。
隈研吾氏が執筆した著書「負ける建築」では、二十世紀の建築は、周辺環境を圧倒してどうしようもなく強く「勝つ建築」となっている。建築はもっと柔らかく受動性があるものになれないだろうか。と語っています。

今回の展示物の建築を見ると、どれも軽やかで柔らかく、隈研吾氏の思想がよく分かってきました。
開期は終了してしまいましたが、今回はそんな「くまのもの」に展示されていた作品で、代表的なもの、印象に残ったものを紹介していこうかと思います。

まずは各素材の展示物の前に、入口付近に展示されていた積み木に目が行きました。ここの積み木は大きい物ではありますが、これとは別にミニチュアに作られた物も販売されています。見た目とは裏腹に、いろいろな形に組み立てる事が出来て面白いです。

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ひとつ目の素材は「竹」。竹は建築物の要所によく使用され、中国では建設現場の足場に使用されるほど、頑丈で使いやすい素材です。

ナンチャンナンチャン

この作品は「ナンチャンナンチャン」という、某大物芸人を思い出しそうな作品名です。こちらは下を踏むと全体が動き、空間に動きが生まれるそうです。

Great(Bamboo)Wall

「Great(Bamboo)Wallの模型」。竹をふんだんに使用した鎌倉の住宅です。

浜田醤油

浜田醤油で作った竹構造。ジョイント部分にエポキシ樹脂を入れて組んだものです。

香柱

竹ひごを緩やかに曲げて編んだパビリオン「香柱(こうちゅう)」。

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続いての素材は「木」。木は日本古来の伝統的な素材であり、日本の歴史的建造物はほとんどが木造です。木は日本にとって、とても重要な素材となります。

浅草文化観光センター

「浅草文化観光センター」です。一軒家を積み重ねたようなデザインです。

スタ-バックス太宰府天満宮表参道店

複雑に絡み合う立体格子。「スタ-バックス太宰府天満宮表参道店」の壁、天井に設置されています。

サニーヒルズジャパン

原宿表参道の「サニーヒルズジャパン」。スタバ太宰府天満宮表参道店に設置された立体格子の向きを変え、外壁に設置されています。

Coeda House

傘のような構造のパビリオンの「Coeda House」。小枝のように組まれています。

梼原 木橋ミュージアム

くまのもの_木_梼原木橋ミュージアム

「梼原 木橋ミュージアム」です。樹木のように広がる構造体です。

KOMOREBI/シャトー・ラ・コスト

「KOMOREBI/シャトー・ラ・コスト」です。格子を持ち出し、樹木のような造形を作っています。

新国立競技場

今話題の、東京オリンピックのメイン会場となる「新国立競技場」。ザハ案が廃止になり、急遽コンペが行われて採用された隈研吾案の競技場です。

Forest for living

「Forest for living」という、樹の上で生活するというコンセプトのもと、作られたパビリオンです。

木霊

板に欠き込みを入れて組み立てたパビリオン「木霊(こだま)」。

TAO

独特な二次曲線の屋根をもつ寺院「TAO」。

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続いての素材は「紙」。紙はやわらかく濡れやすいため、建築素材としては不向きとしてとらえられるが、隈研吾の目指す、建築をやわらかく、ゆるくしていこうとした時に、紙のやわらかさが活躍します。

青海波

薄い紙に切り込みを入れて伸ばした「青海波」。まるで金網のようなパビリオンです。

ペーパーブリック

古新聞を水に溶かして固めた「ペーパーブリック」。卵ケースみたいなものです。

ペーパーコクーン

紙を筒状にして編み込み、強度を高めた「ペーパーコクーン」。

Archives Antoni Clave

竹製のカゴにドロドロの和紙を絡めて固めたところからヒントを得て作られた「Archives Antoni Clave」。ちょっとしたパーティションを作るのに採用されています。

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続いての素材は「土」。土壁やレンガなど、土は古くから建築素材に盛んに使われており、左官屋さんにとって欠かせない素材です。

虫塚

鎌倉の建長寺の境内に建つ、虫を供養するためのモニュメント「虫塚」。

安養寺木造阿弥陀如来坐像収蔵施設

「安養寺木造阿弥陀如来坐像収蔵施設」です。かなり長い施設名ですね。。入口近くのレンガは隙間を空けつつ積んでおり軽やかにしています。

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続いての素材は「石」。石はコンクリートに似た素材で重たい素材となりますが、隈研吾氏の手にかかれば、そんな石も軽快になります。

ヴィクトリア&アルバート ミュージアムダンディ

スコットランドのダンディ市に建つ美術館「ヴィクトリア&アルバート ミュージアムダンディ」。スコットランドの新しい文化の中心となる事が期待されます。

石の美術館

那須にある「石の美術館」に、地元の芦野石を石壁に使用したものです。

ロータスハウス

「ロータスハウス」の外壁デザインとして、石のパネルをチェッカー状に配置し、建物に透明感を出した。

ちょっ蔵広場

「ちょっ蔵広場」にある多目的ホールの外壁に使われた大谷石を組んだもの。

セラミッククラウド

普段は壁に貼られるタイル。そのタイルを構造体としたモニュメント「セラミッククラウド」。

ストーン カード キャッスル

10mmの薄い石板を、トランプタワーをヒントに構造体を組み、壁や什器として使用出来るようにした「ストーン カード キャッスル」。

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続いての素材は「瓦」。瓦はご存じの通り、元々は土であったものが火によって固められ、人間を暖め、命を守ってきました。その歴史は深く、日本の城などの歴史的建造物に盛んに使われ、昔から人々に親しまれてきた素材です。

中国美術学院民芸博物館

「中国美術学院民芸博物館」の外側に、直射日光を防ぐため、菱形にワイヤーを張って瓦を設置しています。

新津 新・芸術館

「新津 新・芸術館」の外観にステンレスワイヤーを張り、瓦を装着したもの。

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金属

続いての素材は「金属」。この素材も重たいイメージがありますが、それを隈研吾氏は軽快な素材へと変化させてきました。

Le Nuage d’Aluminium

アルミパイプを組み合わせて壁と天井に設置し、光をランダムに取り入れることで、雲のような役割を担う「Le Nuage d’Aluminium」。

無錫万科

中国にあるアートギャラリー「無錫万科」。多孔質なアルミキャストパネルを組むことで、柔らかな質感が生まれます。

北京 前門

「北京 前門」に設置されたアルミスクリーンは、透明なレンガを目指してデザインされました。

渋谷スクランブルスクエア

渋谷駅街区の開発計画で建てられた「渋谷スクランブルスクエア」。曲線部分の窓は、三次元的な奥行きと流れを感じるよう、寸法の違う窓枠を配置。

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樹脂

続いての素材は「樹脂」。この素材は建築というよりかは日常品に使用されるイメージですが、隈研吾氏は樹脂の自由さを突き詰め、優しさや暖かさを示すことに気がつき、建築に応用することとなります。

北京の茶室

「北京の茶室」です。ポリタンクを積み上げて、北京の厳しい気候に耐える茶室を作りました。

織部の茶室

歪んだ半円形のプラスチックダンボールを並べて、半透明にした移動式の「織部の茶室」。

てっちゃん

廃材となるLANケーブルを再利用して、柔らかい空間を形成した「てっちゃん」。

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ガラス

続いての素材は「ガラス」。この素材も歴史が深く、長く人々に親しまれてきたものです。室内環境を保ちつつ、採光を取り入れるには重要な素材となります。

マルセイユ現代美術センター

「マルセイユ現代美術センター」の外壁に、半透明のガラスを取り付けています。それにより強い日差しや、外部からの視線をコントロール出来ます。

焼杉

「焼杉」で型枠を作り、そこにガラスを流し込んで作られたプロダクトです。

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膜・繊維

続いての素材は「膜・繊維」。建築をもっともっとやわらかくしたいと考えると、最もおもしろく、可能性のある素材は繊維である。と隈研吾氏は語っています。

浮庵

風船にポリエステルの布をかけて、茶室の上に設置したもの。移動式の茶室「浮庵」。

Tee Haus

この「Tee Haus」は、使用する時だけ膨らませる茶室です。何回膨らませても劣化しない素材で作られています。

カサ・アンブレラ

皆が傘を持ち寄ることで、組み立てて空間を作ることをコンセプトとした「カサ・アンブレラ」。

小松精練ファボリックラボラトリー

カーボンファイバーによって、既存の鉄筋コンクリート造の建物に耐震補強を施された、「小松精練ファボリックラボラトリー」です。

高輪ゲートウェイ駅

2020年開業の山手線新駅「高輪ゲートウェイ」の模型です。
巷では駅名がダサいダサいと言われてますが、私もそう思いますww せっかくの隈研吾建築が台無しになってしまわないかと心配です…。

隈研吾は、軽やかでやわらかくという信念の元、どんな素材を使用してもやわらかい建築を作り出しています。隈研吾が設計した建築物はどれも、足を運ぶ価値があると思います。


参考元:

くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質 | 東京ステーションギャラリー – TOKYO STATION GALLERY –
建築家・隈研吾展「くまのもの」に見る、好奇心あふれる素材の探究 | Webマガジン「AXIS」|Web Magazine AXIS
【感想】『くまのもの 隈研吾展@東京ステーションギャラリー』世界的建築家の”映える”建築のつくり方。 – 能ある鷹h氏

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