「カルッツかわさき」は巨大なあずまやが中心にある施設

01.現代建築

富士通スタジアム川崎や川崎競輪場などのスポーツ施設が集結している富士見公園内に位置する「カルッツかわさき」は、大きな東屋(あずまや)に見立てた空間や、小石をモチーフとした外壁など、公園とのつながりのある建築となっています。

体育館などのスポーツ施設と、音楽ホールなどの文化施設が入っている複合施設であり、この2つの機能が一緒に入っている施設は珍しいです。

今回はそんなカルッツかわさきの建築を紹介します。

外観

カルッツかわさきファサード

カルッツかわさきは2階の中央部に半屋外のプラザがあり、プラザを中心にスポーツと文化施設が配置されています。

壁面を分節してそれぞれの建物のボリュームを抑えており、周辺の住宅街に対して配慮しています。また、階段の脇や屋上を一部緑化し、景観や環境への配慮も行われています。

カルッツかわさきの外階段

2階の半屋外プラザへの大階段が入口の両側にあり、スポーツの観客の導線を2階の半屋外プラザに誘導して、1階の施設を利用する人たちとの導線を分けています。

カルッツかわさきの小石をモチーフにした外壁

ホールの外壁には、小石をモチーフとしたデザインが施されています。

カルッツかわさき2階プラザ

2階のプラザは2層分の吹抜けになっている大空間であり、公園の大きなグランガゼボ(壮大な洋風の東屋)と見立てて、富士見公園とのつながりを生み出させています。

柱の周りの座席には蛇籠(じゃかご。石を詰めた籠)を設けて、その上部を緑化させており、公園のような空間が作られています。

内観

内観については主要なところを紹介します。まずこちらはエントランスとなり、スポーツ施設と文化施設をつなぐ共用のエントランスです。

スポーツ施設側には緑の、文化施設側にはオレンジのサインが描かれています。

こちらは大体育館。規模は50×36mとなり面積1,952㎡あります。バスケ、バレーなどの大きな試合に使用されます。

座席の下部には480席分の可動席が収納されており、2階の1,016席、車いす用の16席を含めて全部で1,512席あります。

こちらは小体育館。規模は36×24mとなり面積994㎡あります。大体育館の半分以下の規模であり、小規模の試合に使用されます。

四方の壁が板張りの木質空間であり、落ち着いた感じのある場所です。

こちらは弓道場。右側は5人立の和弓専用で、左側は2人立の洋弓(アーチェリー)専用となっています。施設の最上階である4階にあるので、上から光を存分に取り入れています。射位(立ち位置)から的までの距離は28mであり、どの弓道場でも統一されています。

和弓スペースの右はガラス張りになっており、弓を打っている様子が見学出来るスペースになっています。

こちらはホール。席数は2,013席あり、川崎市内で最大規模を誇るシューボックス型のホールです。シューボックス型とは、長方形の靴箱型をしている音響に優れた空間です。ホール内観についてもあらゆる箇所に木質感があり、これはちょうど良い音響を作るためと思われます。

また、イチョウをモチーフとした天井に、ステージは間口19.8m、高さ12.0m、奥行17.5mのプロセニアム形式になっているのが特徴です。プロセニアム形式とは、舞台を額縁のように縁取るプロセニアム・アーチと呼ばれる構造物が設置された舞台です。

スポーツ施設と文化施設が入ったカルッツかわさき。今後も富士見公園の便利な施設として親しまれていくことかと思います。

建築概要

設計日本設計、鹿島建設 共同企業体
施工鹿島建設
敷地面積13,230㎡
建築面積約9,300㎡
延床面積25,423㎡
階数地上4階、地下1階
構造鉄骨造、地下鉄筋コンクリート造
工期2016年3月〜2017年6月

ご利用案内・アクセス

開館時間9:00~21:30
休館日偶数月の第4月曜日(祝日の場合は、翌日以降の平日)
12月29日~翌年1月3日
電話044-222-5211
住所神奈川県川崎市川崎区富士見1-1-4
アクセス<電車>
 京急大師線 港町駅 南口より徒歩13分
 JR線 川崎駅 北口東より徒歩15分
 京急線 京急川崎駅 徒歩15分
<バス>
 川崎駅東口からバス(川02・03・04・05・07・10・13・15系統) 教育文化会館前 下車徒歩1分

※2019年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトでご確認下さい。


参考元:

カルッツかわさき 公式サイト
川崎市スポーツ・文化総合センター カルッツかわさき | 日本設計
カルッツかわさき|MATSUMURA

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