「旧岩崎邸庭園」の建築

02.近代建築
スポンサーリンク
スポンサーリンク

洋館1階

旧岩崎邸庭園洋館

洋館の玄関。ガラスや天井に八角形の幾何学模様の装飾が施され、内観もやはり豪華な雰囲気をかもし出しています。

旧岩崎邸庭園洋館

1階はホールを中心に、大食堂や客室などが配置されており、主に接客などのパブリックな場となっています。2階にも客室や集会場などの来客用の部屋が配置されています。岩崎家の主な生活空間は和館となります。

旧岩崎邸庭園洋館
旧岩崎邸庭園洋館

大階段の手前にある化粧柱には、下部に花模様の装飾が施され、より豪華な空間を作り出しています。

普段は入れませんが、地下へと続く階段もあり、洋館の東側にある撞球室(ビリヤード場)へつながる地下道があります。地下には、ボイラー室や調理室、倉庫などの機能があり、洋館の建築面積とおほ同じ広さがあるとの事です。地下もどのように作られているのか興味深いですね。

旧岩崎邸庭園洋館
旧岩崎邸庭園洋館

こちらは大食堂。豪華な装飾のマントル(暖炉)があるこの食堂は、主に来客用として使われていたとされ、日常の食事は和館の方の食堂が使われていました。

旧岩崎邸庭園洋館

南側1、2階には、コロニアル様式という、アメリカで17〜18世紀にイギリスからの影響を受けて流行った様式の、ベランダがあります。ベランダの床には、ひとつの素材に異質の素材をはめ込む技法が使われた、ビクトリアン・タイルと呼ばれるタイルが敷き詰められています。

列柱との装飾と相まって、ゴシック洋式のデザインをより華やかに彩っています。

旧岩崎邸庭園洋館
旧岩崎邸庭園洋館

こちらは客室。ベランダやサンルームと面しており、客室らしく開放的で居心地の良い空間です。

旧岩崎邸庭園洋館
旧岩崎邸庭園洋館

こちらは婦人客室。イスラム風の内装デザインとなっており、設計者のコンドルが好んで用いたとのこと。

上を見上げると、シルクの刺繍が施された布張りの天井があり、アカンサスやバラなどが表現されています。幾何学模様で区分けされた天井は、32面もの模様が施されています。

お洒落な空間に仕上がっており、婦人客室らしい気品のある部屋です。

旧岩崎邸庭園洋館

サンルーム。東側にあり、大きな窓からの朝日によって明るく照らします。冬は冷たい外気の侵入を緩和し、室内の暖房を補う役割があります。

明治後期に増設されたこのサンルームは、台形に張り出した特徴的な形をしています。

旧岩崎邸庭園洋館
旧岩崎邸庭園洋館

こちらは当主岩崎久彌の書斎。三菱の幹部との打ち合わせなどに日常的に使用されていました。幹部たちが集まる部屋ともあって、マントル(暖炉)のデザインをはじめ、重厚感のある内装に仕上がっています。

タイトルとURLをコピーしました