「東京国立博物館 本館」建築の見どころ

02.近代建築

上野公園にある、多くの重要文化財が展示された「東京国立博物館」。その敷地内の鉄筋コンクリート建築に瓦屋根で作られた「本館」は、本館とされているだけあって国の重要な建築物です。

本館では、日本の国宝や重要文化財などの美術品や歴史資料などが展示されています。
2階は縄文時代から江戸時代まで時代ごとに展示が分けられており、1階は彫刻、陶磁、刀剣、絵画、漆工など、分野別に展示されています。

展示物だけでなく、外観の瓦屋根や、内観の装飾など、建築的にも見どころのある所となっています。
今回はそんな東京国立博物館 本館の建築を紹介します。

東京国立博物館
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東洋風の意匠が特徴の外観

現在の本館が建つ前は、入口の両側に小ドームの屋根がある小塔が設けられたインド・サラセン様式と呼ばれる、赤レンガ造の建物でした。

旧本館の設計はジョサイア・コンドル氏。鹿鳴館やニコライ堂なども手がけています。
現在の本館とほぼ同じ位置に建てられ、1878年3月に着工し、1881年1月に竣工、1882年に開館しました。しかし、1923年の関東大震災で被害を被ってしまいました。開館から41年後の事でした。

その後、1928年から復興本館(現在の本館)の計画が始まり、1932年~1937年11月のおよそ6年かけて復興本館の建設がされました。翌年の1938年に昭和天皇の即位を記念して開館しました。

現在の本館の設計は渡辺仁氏。鉄筋コンクリート造に瓦屋根を載せた帝冠様式の代表的建築です。日本趣味を基調とする東洋式といった規定で公募された設計コンペで選ばれたものとなります。
復興の本館とされていただけあって、耐震、耐火構造の建物となっています。

復興本館の開館直後は来館者が急増しましたが、戦況の悪化に伴って減少し、東京大空襲の影響で1945年3月10日に一時休館となりました。ただ、本館は空襲を免れたこともあり、1946年3月24日に再開することが出来ました。

東京国立博物館本館外観

本館の手前には庭園が広がり、東洋風に作られた外観を引き立たせています。

立派な瓦屋根が乗り、厳格な雰囲気のある博物館の正面入口です。

実際の本館では、梁間(屋根の前面)が正面を向いていますが、設計案では桁行(屋根の側面)が正面を向いています。正面をより良い意匠にするためでしょうか、計画が進められる中で変更されたものと思われます。

正面入口の屋根の鬼瓦は、朱雀(すざく)が飾られています。

正面入口の天井にある電灯です。要所に西洋風のデザインも施されています。

横から見た本館です。日本の寺院を思い起こさせる外観デザインとなっていますが、屋根以外が全て同じ色で統一されているせいか、瓦屋根が目立っています。

裏側から見た本館です。本館の裏にも庭園があるのですが、外観が庭園の風景と相まって日本的な風景が作り出されています。

大階段をはじめ見どころのある内観

正面入口を入るとまず最初に行き着くのが、大理石張りの大階段です。

東京国立博物館本館の大階段

ここはドラマのロケでも使われた場所であり、壮大で厳格な空間となっています。
踊り場にある黄金の扉や、その上にある時計が壮大さを演出しています。

階段の脇には手の込んだ装飾のある照明が設置されています。この照明によっても大階段の壮大さを演出しています。

階段の手すりには、大理石に鋳物の装飾がはめ込まれています。

階段の踊り場からエントランスを見下ろした風景です。

大階段の天井は、寺院のお堂などでよく見られる格天井になっており、自然光を取り入れています。

展示室では、回廊型に展示空間が配置されています。

展示物によって室内の雰囲気が変えられており、より展示物の良さを引き立ててています。

1階の裏側には、庭園が眺められるラウンジがあります。

ラウンジには照明、壁、扉などに様々な意匠が施されています。

照明はアール・デコ調の意匠となっており、大階段の照明もそうでしたが、この照明も手の込んだ装飾です。

壁には、宝相華(ほうそうげ)と呼ばれる仏教系統の意匠が施されています。漆喰ニス塗りという高い技術が使われており、そこに色とりどりのタイルが付けられています。

その他にも様々な箇所に手の込んだ意匠がちりばめられています。

本館は、採光や空調において当時の最新技術の設備が使われ、大変価値のある建築物とされており、2001年には重要文化財に指定されています。
展示物の鑑賞だけでなく、本館の建築の鑑賞も楽しめられる、そんな東京国立博物館 本館となっています。

別記事で、東京国立博物館の本館以外も紹介していますので、是非こちらもご覧下さい。

建築概要

設計渡辺仁、宮内省内匠寮
施工大林組
建築面積6,602㎡
延床面積22,416㎡
階数地上2階、地下1階
構造鉄骨鉄筋コンクリート造
竣工1937年11月

ご利用案内・アクセス

開館時間9:30~17:00(入館は16:30まで)
無料観覧日国際博物館の日(5月18日)※月曜の場合は翌日
敬老の日(9月第3月曜日)
文化の日(11月3日)
休館日月曜日(祝日の場合は翌平日に休館)、年末年始
その他休館あり。詳細は公式サイトをご覧下さい。
入館料大人   :1,000円
大学生  :500円
高学生以下:無料
※特別展の場合は別料金となります。詳細は公式サイトをご覧下さい。
電話利用案内や展示・催し物に関するお問い合わせ:050-5541-8600
その他のお問い合わせ:03-3822-1111
住所東京都台東区上野公園13-9
アクセスJR線 上野駅 公園口より徒歩10分
JR線 鶯谷駅 南口より徒歩10分
東京メトロ銀座線・日比谷線 上野駅 徒歩15分
東京メトロ千代田線 根津駅 徒歩15分
京成電鉄 京成上野駅 徒歩15分

※2021年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトでご確認下さい。

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参考元:

東京国立博物館 – トーハク
東京国立博物館本館 : レトロな建物を訪ねて
【重要文化財・旧東京帝室博物館本館】 東京国立博物館に行ったら、貴重な重要文化財の建物にも注目したい!  : 近代文化遺産見学案内所

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