世田谷公園にはレンガ造りの「ミニSL せたがや公園駅」があり、公園内にミニSLが走る線路が敷かれ、SLの駅らしいデザインの建物があります。SLの模型に乗ることができ、子供が楽しめる場所となっています。
世田谷公園自体は1965年に東京都から世田谷区に移管され、老朽化の改修工事が行われた後に1974年に世田谷区立公園としてリニューアルオープンしていますが、ミニSLは区制50周年を記念して、1982年5月に開通しました。
今回はそんなミニSL せたがや公園駅の建築を紹介します。
ミニSL せたがや公園駅はどんな建物?
5分の1スケールのSL模型・ちびくろ号に乗ることができ、公園内を1周約3分、距離にすると約300m走ります。SLの模型が走る姿は、子供だけでなく大人にとっても楽しめられるでしょう。
かつては本物の蒸気機関車と同様に、石炭を燃料にして走っていましたが、煙が大量に出るため近隣住民から苦情が出て、電気で動くよう改造されたようです。
ミニSLの駅改札や車庫の建物は、公園の中に佇むヨーロッパ風のレンガ造りとなっており、SLの駅らしい建物です。
こちらがミニSLの車庫。機関車の出入口をはじめ、扉や窓などはアーチ型にレンガが組まれ、ヨーロッパ風の建物です。
屋根は茶色の銅板葺きで、フランス積みの茶色いレンガの外壁と合っています。フランス積みとは、一間隔ずつ縦横に積み上げる手法です。
こちらは、せたがや公園駅の改札。ミニSLの車庫と同様の壁や屋根の作りとなっています。チケット売り場についても、台と庇をレンガで作られています。
車庫もそうですが、長方形平面の切妻屋根で、シンプルな造りとなっています。
車庫や駅改札の他に、このような建物もありました。おそらくミニSLの事務所の建物かと思います。壁や屋根は、車庫や駅改札と合わせていますが、この建物のデザインは、入口のアーチ状に組んでいるレンガおよび窓上部レンガの色を変えており、お洒落な雰囲気の外観です。
入口上部には時計があり、この建物もSLの駅らしいヨーロッパ風の建物になっています。
後ろ側には出窓があり、出窓から見える公園の自然の風景が、癒しを与えてくれそうな気がします。
公園内に敷かれた線路、そして切り替え機(?)のようなものもあります。公園の自然の中をSLが走ります。
世田谷公園には他にも見どころいっぱい
世田谷公園は東京都より1965年に移管されていますが、施設の老朽化のため改修が行われました。公園の構想を一般募集し、入選作品をもとに公園の設計を行い、4年かけて1974年に改修工事が完了しました。
そんな世田谷公園はミニSLせたがや公園駅の他にも、見どころが数多くありますので、一部紹介します。
蒸気機関車のD51-272(通称:デゴイチ)です。駅舎の建物とホームが建設されており、そこに機関車が保存されています。1939~1972年まで使用されており、走行距離は実に約245万8千kmにもなります。
一部、機関車の内部の座席も窓越しで鑑賞することができ、当時のそのままの姿で残されています。
公園の中央にある噴水広場です。六角形の池の中央には噴水のオブジェが設置され、水の噴き出し方が変化します。周辺には座席や芝生、花壇などがあり、ゆっくり休める憩いの場となっています。
高台と、その上にはタイムカプセルがあります。高台の周りは花に囲まれており、公園の景色を華やかに作り出しています。タイムカプセルは、世田谷区制50周年を記念して1982年に設置されたものです。これが開かれるのは2032年になる予定です。
世田谷区民の憩いの場となっている世田谷公園。見どころがいっぱいありますので、休日にはゆっくり散歩してみるのも良いかもしれません。
ミニSLのご利用案内・アクセス
開館時間 | 3~11月 10:00~16:00 12~2月 10:00~15:00 |
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休業日 | 月、火、木、金、雨天日、年末年始(12月29日~1月3日) ※学校休業日、都民の日(10月1日)は運行 |
乗車賃 | 中学生以上:100円 小学生 :50円 小学生以下:無料 |
電話 | 03-3418-7634(世田谷公園ミニSL駅舎) 03-3419-3605(世田谷サービス公社) |
住所 | 東京都世田谷区池尻1-5-27 |
アクセス | <電車> 東急世田谷線・田園都市線 三軒茶屋駅 徒歩18分 東急田園都市線 池尻大橋駅 徒歩18分 <バス> 渋谷駅から東急バス(多摩川駅・東京医療センター行) 自衛隊中央病院入口 下車すぐ |
※2021年6月現在の情報です。最新の情報は世田谷区ホームページでご確認下さい。
参考元:
・ホーム | 世田谷区ホームページ
・世田谷公園ミニSL チビクロ号|時刻表にない鉄道データベース
・世田谷公園~東京で散歩やウォーキングができる公園